なが沢で俺の事を希望が忘れてから数日後
なんと八重樫まで俺の事を忘れてしまっていた
これで山彦にまで忘れられていたら俺の心は壊れていただろう
だが忘れていたのはこの二人だけの様で他のみんなが俺を励ましてくれていた
そして数ヵ月後無事に二人の記憶が戻った・・・・・のはいいのだが

「舞人くん♪」
「舞人♪」

俺は二人の美少女に腕を組まれてしまっているのだった





恋する乙女は積極的!?




あれは忘れもしない4月6日のこと
俺は桜の丘で希望と再開し再び恋人になる事が出来た
だが希望の口から出た言葉は俺を驚愕させるには十分な物だった

「あのね舞人君。実はもう一人舞人君のことが好きだって言う子がいるの」
「・・・・・はい?だが俺にはお前が」
「待って待って。その子は私にとっても大事な子なの。だから受け止めてあげてほしいの」

真剣な目をして訴えてくる希望
嫉妬深いこいつがここまで言うのだから相当大事な人物のはず
誰だ・・・・・ってまさか!!

「おい、もしかしてその子ってやえ・・・・・」
「あったりー♪」

突如現れ後ろから抱き付いてくる八重樫つばさ嬢
うむ、希望には劣るがいいボリュームだ・・・・ってそうじゃなくて!!

「お、おい八重樫!?お前本当に俺の事好きなのか!?そんな素振り一度も見せなかっただろうが!!」
「うん、あたしも最初は分かってなかった。でも気づいちゃったから。自分の気持ちってやつに」
「自分の気持ちって・・・・・たしかにお前の事は嫌いじゃない。でも俺には希望がいるんだぞ」
「知ってる。だけど諦めるなんて気はさらさらないしね。ゾンミにもそれは相談してあるんだ」
「はじめはびっくりしちゃったけど・・・・八重ちゃん本気だってわかったから」

どうやら二人とも納得済みのようだが・・・・将来のことを考えるとなぁ
ここはやはり八重樫を説得して諦めてもらうしかないか
って八重樫さん?なんでしょうかその笑みは

「あ、舞人今朝のニュース見た?昨日国会で可決された法律の事」
「いや、今朝はテレビも新聞もみなか・・・おいそれってもしかして」
「そうだよ舞人君♪一夫多妻制導入決定のニュース」
「んなっ!!」

嘘だろ!?あれって色々問題があって今まで実現しなかった法律だぞ!?

「でも・・・二人ともそれでいいのか?三人となると色々と「「大丈夫♪」」・・え?」
「今更なに言われても全然気にならないしね。ねー八重ちゃん♪」
「右に同じく。それに舞人以外の男なんて興味ないしね。頼りにしてるよ♪」

極上の笑顔を見せて体をすり寄せてくる二人
ええい、この笑顔見せられて断りきれますかってんだ!!

「わかった。だがそこまで言うんなら二度と離すつもりはないからな。二人とも」
「もちろん!一生付いて行くからね、舞人君♪」
「何と言われても離れないからね。覚悟しなよ舞人♪」

ったく、嬉しそうな顔しやがって・・・
俺も覚悟を決めるかな 大切な人が二人になったんだしな
さあてこれから忙しくなるぞー なにせ桜学の二枚看板を彼女にしちまったんだからな・・・
だけど希望はいいとしてなんでつばさは俺の事を好きになったんだろう

「なんで俺の事を好きになったんだろうって思ってるね?」

・・・・・ツバササン、アナタハエスパーデスカ?

「顔にしっかり出てるって。んで理由だけど・・・私の恋愛感が原因かな」
「恋愛感って・・・・以前言ってたあれか?『恋愛は勘違いから始まる』だっけか」
「あの時は驚いたよ。舞人君『俺達は勘違いなんかで結ばれた訳じゃない』って本気で怒ったもんね」

う・・・・嫌な記憶を思い出してしまった・・・・・あれ今では恥ずかしいの一言しか出ないんだが

「あの時から考えてたんだ。『じゃあなんで舞人とゾンミは結ばれたんだろう』ってね。」
「・・・・で、その答えは出たのか?」
「うん。あんたたち見てたら解ったよ。けどその事話す前に舞人のこと忘れちゃったけどね」

つばさ・・・あの時なんか言いたそうだったのはそれだったのか
希望もさっきより表情が暗くなってるし・・・・

「だけどもう忘れない。絶対忘れてなんかやらない。こんなに好きになっちゃったしね」
「私も二度と忘れないよ。今度こそ、ありえないんだから!!」

自分たちの決意を露にしてしがみ付いてくるつばさと希望
なら俺の言う事はこれしかないな・・・・・

「大丈夫。これから作っていけばいい。俺たちの、二度と色あせない形ある思い出ってのをな。」
「舞人君・・・・」
「舞人・・・・・」

そう、それこそが俺達を結びつけるもっとも大切なもの
前はそれが作れなかったから俺達は離れてしまった
もう、二度と同じ過ちを繰り返すわけにはいかない!!

「だから二人とも・・・・俺に、付いてきてくれるか?」
「「・・・・・はい(うん)!!」」




こうして俺たちの喜劇は幕を上げた
学校では「桜井舞人暗殺隊」とかいう物騒な軍団が発足された
さらに和人が連れてきた桜花の話によれば朝陽がとても悔しそうにしてたらしい
だけどどんな障害でも俺達は乗り越えていくだろう
つばさが言い放った理由
「風が吹けば、小さな火は消えるけど大きな炎はより燃え上がる」
という言葉を胸に刻んで・・・・・・・





END




後書き

ついにやっちゃった三角関係!!
華蓮「ああ、ついに舞人君が二股を」
翠「これはいろんな人からいろんな事を言われそうですねぇ」
うん、作者もそう思う
舞人「ったく、これでは俺様が節操なしと思われてしまうではないか」
希望・つばさ「まあ、舞人(君)だし♪」
舞人「グハッ!!」
あ・・・・止め刺された。ま、いいや♪
舞人「ヲイ!!」
ええい、だまらっしゃい!!さっさと締めるぞ!!せーの・・・

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