それは前日の夜の事・・・・・・

「舞人君、結城先輩って普段何してたの?」
「小説書いたりしてたが、たまに俺の部屋に忍び込んできてたぞ」
「せ、せせせせせんぱいの部屋にですか!?」
「ああ。おまけに裸Yシャツのおまけ付きだ・・・・・」
「むむむ・・・・結城先輩大胆だね」

舞人の部屋でお菓子を食べながら談笑する3人
時刻はそろそろ11:00といったところ
小町は希望と一緒の部屋で寝ることになった
どうやら二人で話し合い、お互いに抜け駆けはなしという思惑の元での事だろう
そして・・・・・

「んじゃ、明日は休みだし、早めに寝てどっか遊びにでも行くか」
「うん、そうだね。じゃあお休み舞人君♪」
「せんぱい、お休みなさい」
「ああ、お休み」

舞人が部屋の照明を消すと同時に自分たちの部屋に戻る希望と小町
しかし、このまま寝るなどという選択肢は彼女たちにはないわけで・・・・・





桜舞う・あぷろーち 第12話





「小町ちゃん・・・」
「星崎先輩・・・・」
「やってみる?」
「やっちゃいましょう」

お互い顔を見合わせ頷いた後、すぐさま行動を開始する二人
部屋に戻るとすぐさまYシャツを引っ張り出しズボンを脱ぐ
今二人が身に着けているのはYシャツとショーツのみだ
そしてひかりが行った様に、二人もまた舞人の部屋に忍び込む

「ZZZZZ・・・・・・」

舞人は精神的な疲れからかぐっすり休んでいる
希望と小町はこれを見るやいなやすぐさま舞人の布団に潜り込んだ

(えへへ〜♪舞人君あったか〜い♪)
(う、うわわ〜。せんぱいあったかくて気持ちいいですよ〜)

それから程なくして二人も静かな寝息を立て始めた
その晩、舞人がトイレに行く為起きた時に文字通り固まったのは別のお話・・・・・・・





―翌朝―





「ったく・・・・・お前らなぁ」
「えへへ〜。ごめんね」
「すいませんせんぱい。つい」

食卓を囲んで朝食を取る3人
舞人はトイレから戻った後、別の布団を敷いて寝た
だが、いつの間にやら二人が潜り込んできたため全くの無意味だった
その光景を見た舞人が、顔を真っ赤にしたのは言うまでもない

「だけど舞人君。起きて暫くは私達の寝姿見てたよね・・・・・」
「うっ・・・・・・」
「ちょっと恥ずかしかったです・・・・・」
「・・・・・ならやるなよ・・・・」

顔を赤くしながらも朝食を取る3人
今朝は希望が作った和食(ご飯、味噌汁、玉子焼き、ほうれん草のお浸し、鰤の照り焼き)である

「しかし星崎。料理上手だな、美味いぞ」
「あ、お口に合ったみたいだね」
「ほんと美味しいですよ。星崎先輩」
「ありがとう小町ちゃん♪」

二人に褒められ笑顔になる希望
舞人はその笑顔を見て一瞬ドキッとしていた
どうやらこの男もようやく恋心に目覚めてきたようである
小町もそれに気付いたようですぐさま攻撃(笑)を開始する

「せんぱいせんぱい。はい、あ〜ん♪」
「うお!?いきなり覗き込んで箸を突き出すなよ」
「この雪村にはこれが精一杯の行動ですから」
「いや、意味がわからんし・・・・・」
「む〜、私もする〜!!」
「お、おい星崎ちょっとま・・・・う、うわぁぁぁ・・・・」

朝っぱらから美女二人にからまれ慌てふためく舞人
だが、彼はまだ知らない
この後、二人と出かける際に巻き起こる激しいバトルを・・・・・・




―数時間後―





普段着に着替え、商店街に出かけた3人
舞人の両手は希望と小町に塞がれているが、
当の舞人は両腕に感じる2つの柔らかい膨らみの感触に、内心ドキドキしている

(くぅ・・・・こんな状況じゃなかったら嬉しいんだが)

そう、さっきから彼には凄まじいほどの殺気の視線が送られている
無論、一人身の男性からの嫉妬の視線である
とりあえず、このままではいつ質の悪い人間にからまれるかわからないので・・・・・

「なぁ、折角だし色々と店回ろうぜ」
「そうだね、色々と買いたい物あるし」
「私も賛成です」

という結論がなされた
そしてまずは服からということでブティックに入ったのだが・・・・・

「舞人君、見て見て〜♪これどうかな?」
「ピンクのワンピースか・・・・よく似合ってるぞ」
「えへへ〜。ありがと舞人君」
「せんぱいせんぱい。雪村のもご覧下さい」
「ん?・・・白のブラウスに白のミニスカの組み合わせか・・・雪村のイメージに合ってるな」
「ありがとうございます♪このお礼は今夜たっぷりと致しますので♪」
「・・・・・お礼って?」
「秘密です♪(星崎先輩、負けませんよ!!)」
「むむむ・・・・(小町ちゃんには負けないんだから!!)」

次に昼食を取りにラ・パルティータに入ると

「いらっしゃ・・・・お、舞人か。って今日は違う女の子だな」
「しかも二人も・・・・やるわね舞人君」
「秀晃さん、華蓮さん。お願いですからからかわないで下さい」
「はじめまして。星崎希望です」
「雪村小町です」
「はじめまして。仲原秀晃です」
「仲原華蓮です。二人は舞人君とは?」
「「嫁候補です!!」」
「ヲイ!!」
「舞人・・・・・お前って奴は・・・・」
「ま、まぁ頑張ってね舞人君」
「はい・・・・・(泣)」

夕食の材料を買うためにスーパーに入れば

「せんぱいせんぱい。今日の夕食は肉じゃがなどいかがでしょうか?」
「肉じゃがかぁ・・・・俺はそれでいいぞ」
「小町ちゃんのお手並み拝見だね」
「この雪村、せんぱいの為に全身全霊を込めて料理致しますよ〜♪」
「そ、そうか・・・・まぁ無理しない程度にな」
「う〜・・・・・小町ちゃん積極的にポイント稼ぎに来てるね」

と、希望と小町の熱いバトルが展開されてしまう
3人が帰宅したころには、舞人の精神力は底を付いていた
だが、神はとことん彼をいぢめてやりたいようで・・・・・・




「こんばんわ〜♪」





と、可愛い女の子の声が舞人を奮い立たせる
希望と小町は恐ろしい程の速さで応対に出る
するとそこにいたのは・・・・・・・・




END






後書き

第12話終了!!
華蓮「最後に気になる終わり方をしたわね」
翠「誰なんですか?」
今はまだ秘密♪ では締めようか せーの・・・・

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