「まさかこうなるとはなぁ・・・・人生ってわからないもんだ」
「ふふ、わからないから人生って言うのよ。秀晃君♪」

隣にいる恋人が微笑みながら俺に語りかけてくる

「違いないな」

思わず苦笑しながら俺はこう呟いていた
愛車のランエボVのハンドルを握りながら・・・・・




BLESS MIDNIGHT 第1話





それは数時間前のことから始まる・・・・
その時俺こと仲原 秀晃は恋人で仕事仲間の観月 華蓮と一緒にTVを見ていた

『国会において可決された一夫多妻制が本日より施行されるのを受け、政府は・・・・』 

「とうとう日本も一夫多妻制かぁ」
「でもすごい騒ぎになるわよ。なにせ日本はただでさえニュースの少ない国だから」
「違いない」

そう言って苦笑しあう俺達 
するとこの辺ではあまり聞かない排気音が聞こえてきた

ヴォオオン ブオオオオ

「なあ華蓮、この音って・・・」
「ええ、S14シルビアね。でもここにはそんな車いなかったはずだけど」

そう、ここには俺達のランエボしかないはず そして

ピンポ〜ン

来客を知らせるチャイムが鳴った

「誰だ?こんな時間に。は〜い」

俺はとりあえずドアを空けようとする
だが次の瞬間ドアが勢いよく開いた そしてそこにいたのは

「にゃにゃにゃー!秀晃さんこんばんわ〜♪」
「「こんばんわ、秀晃さん」」

上からまきえ、雪乃、皐であった(汗
俺は顔が引きつると同時に後から来る強烈な殺気に身を強張らせる

「どういうことかしら? ひ・で・あ・き・くん♪(怒)」

いや、華蓮さん。顔が笑ってても目が笑ってないです(滝汗)
まあとりあえず三人に話を聞かないと話が進まんな

「ま、まあとりあえず入ってくれ三人とも」
「そうね、何があったのか是非知りたいし」
「「「お邪魔しま〜す」」」 

そうして入ってくる三人
そしてリビングには俺+4人の美女というある意味理想的な状態になった
まあ、心中穏やかじゃないがな・・・・

「んで、どうして三人はここに?」

俺は飲み物を出しつつ彼女達に聞いてみる
すると三人揃ってとんでもないことをのたまわって下さった

「「「嫁入りに来ました」」」

その言葉に固まる俺と華蓮
俺はなんとか再起動を果たすと彼女達に問いただす

「あ、あの嫁入りって・・・・」

確かに一夫多妻制ができたから法律上では問題ないがな
だからと言ってもいきなりすぎるだろ!
そんな俺の心の叫びを察したのか雪乃がフォロー(?)を入れてくる

「いきなりでごめんなさい、秀晃さん。けど私達決めちゃいましたから」
「な、何を?」
「恋愛って待っているだけじゃ駄目だって。ですから・・・・」
「ですから?」
「手遅れになる前に私達の思いをぶつけようって♪」

そう言って俺を見つめてくる三人
いや、手遅れって・・・
華蓮はというと「仕方ないわねぇ」と言わんばかりの表情だった

「まあ秀晃君だしねぇ、私のいない間に恋人の一人や二人は作ってるとは思ったけど」

華蓮さん、あなた俺のことそう言う目で見てましたか・・・・
確かにこの子達と遊んだりしてたから何も言えないが
するとまきえがこう言い出した

「秀晃さんは私達の悩みを打ち払ってくれた人です。それと同時に支えにもなってくれました」
「でも、俺は相談にのっただけだぞ?」
「だからこそですよ。私達が笑っていられるのは。それに、まだ諦めたくないですし」

たしかにまきえはずっと俺の事待ってたからなぁ・・・・
後の二人もうんうんと頷いてるし・・・・
そう思って華蓮の方を見ると、優しい微笑みを浮かべている彼女の姿があった

「秀晃君、貴方がどういう選択をしても私はついていくからね♪」
「華蓮・・・・」

その笑顔を見たとき、俺の腹は決まった

「わかった、お前達は俺がまとめて面倒を見る。それでいいな?4人とも」
「「「「はいっ!」」」」

そういって抱き着いてくる4人
俺は自然とこみ上げてくる嬉しさを隠すことはできなかった
だって、俺も男だし・・・皆、容姿抜群でナイスボディとあっては・・・
っは!いかんいかん。俺はまだやることがあったんだ

「さて、話もついたことだし」
「あら、何処か行くの?」
「ああ、ちょっと山を走ってくる」
「にゃにゃっ!?秀晃さん、峠走るんですか?」
「まあな、華蓮は?」
「もちろん♪」
「だろうな」
「私達は一度親に報告してきます」
「ああ、じゃ、また明日」
「「「おやすみなさーい」」」

そう言って帰って行く三人
ライトグリーンのS14K’Sが遠ざかっていく
っていうかまきえ免許持ってたのか・・・・

「まきえちゃんだったのね、あのS14」
「ああ、意外だな。っと華蓮、そろそろ」
「ええ、行きましょう。秀晃君♪」

そう言って腕を絡ませてくる華蓮
それと同時に俺の腕に伝わる柔らかい感触
うむ、いつ感じても飽きないなこの感触は!

「ふふ、また少し大きくなったの♪だからぁ・・・・」
「はいはいわかってますよ、俺のかわいいお姫様」
「よろしい♪ じゃあ行きましょうか」

そして車に乗り込む俺達
俺達は二人でこのランエボを乗りまわす
これはこれからも変わらないだろう
俺達は一人じゃない 二人で、そしてみんなで助け合っていくと決めたのだから
さあ、走り出そう 俺達の未知なる未来に向かって・・・・・・





後書き

ついに出ましたBLESS編!
華蓮「やっと出番かあ」
翠「頑張ってくださいね」
さあ、今回も頑張りますので優しく見守ってやってください!

ご意見、ご感想はBBSかsyuu1kun@navy.livedoor.comへお願いします では!