ご注意 翠「今回のSSは2006エイプリルフェスタ掲載の「皆でお花見♪」の続編に当たります」 華蓮「なお、作者はハーリー×ルリorラピス、アキト×ユリカ派です」 「「それで宜しければ本編へどうそっ!!」」 「なんで・・・・・・なんでこんな状況に・・・・・」 グラスを片手にガタガタ震えながら目の前の修羅場を見続ける男。 名をマキビ=ハリ(通称ハーリー)。 今日は基地内で行われる事になったクリスマスパーティーに出席していたのだが・・・・・ 「らぁぴぃすぅ・・・・・・・・今日こそは決着つけるとしましょうかぁっ!」 「るぅりぃねぇ・・・・・・・・ハーリーは渡さないっ!!」 「「むぅぅぅぅ・・・・・(ゴゴゴゴゴゴッ!!)」」 「あ、あわわわ・・・・・(汗)」 パーティーが始まって暫く経った頃始まった、女の戦いに身を震わせていた。 一方他のメンバーは・・・・・ 「おお、背後に龍と虎のオーラが見えるな」 「う〜ん・・・・・修羅場だね」 「いや、マイト君にノゾミちゃん・・・・・君達落ち着きすぎだろ(汗)」 「「まぁ他人事ですし」」 「あ、あははは・・・・・・」 (((((っていうかそう言うしかないよなぁ・・・・・(汗)))))) と、安全な場所で観戦モードに入っている。 流石に他のメンバーも止める気は無いらしく、冷や汗混じりに戦況を見守っていた。 そしてこの時ハーリーを初めとするメンバー全員がこう思ったという。 「火星の後継者との戦闘よりこっちの方が100倍怖い(汗)」と・・・・・・・・ クリスマスパーティーと見せかけて実はバトルでしたみたいな(笑) 事の始まりは、クリスマス前日の地球連邦軍基地。 基地内のナデシコ専用部署にていつもの様に仕事をしていたハーリーに、こそこそと近づく人影が一つ。 その正体は・・・・ 「はーあーりー♪」 「わっ!ら、ラピスかびっくりしたぁ・・・・・」 「えへへー大成功♪」 屈託の無い笑顔でハーリーの背中に引っ付くのは、桃色のロングヘアが特徴の少女。 その名はテンカワ=ラピス=ラズリ。 アキトと共に地球に戻って以来、表向きはルリの部下として働いているが・・・・・ 「ハーリー君ちょっといい・・・・ってラピスっ!!」 「やばっ!ルリ姉来ちゃったっ!!」 仕事を終わらせてはハーリーの元へ奇襲を掛けるので、事実上ハーリーの部下(っつーかむしろ愛人)というのが周りの認識だったりする。 「お、また始まったかあの3人組」 「あはは、ハーリー君ご愁傷様」 「しかしまぁ見てて飽きないねあの3人」 「「「「確かに」」」」 突然始まる喜劇に、周りももう慣れたもので暖かい(からかいとも言う)視線を送っている。 だが、ラピスはそれに飽き足らず更なる攻撃(抱きつき)を開始。 勿論ハーリー君大好きですっ!!なルリがそれを許すはずも無く。 「ラ〜ピ〜ス〜・・・・・・・・まぁた貴方はハーリー君に纏わりついてっ!!とっとと離れなさいっ!!」 「や〜だも〜ん♪・・・・ん〜ハーリー良い匂いがするー♪(スリスリ)」 「ら、ラピス・・・・・・それはちょっ・・・・あうぅ(////)」 「っっっっっ!!ほ、頬っぺた合わせてスリスリなんて・・・・それは私だけの特権ですっ!!!」 ((((いや特権て!?)))) 室内に居る全ての隊員の心の声がハモった中、ハーリーは兄貴分であるサブロウタに目線で助けを求めるのだが。 (た、助けてくださいサブロウタさん!!) (すまんハーリー、無理) (さ、サブロウタさーんっ!?) 比較的(というか速攻で)あっさり断られてしまう。 目を逸らして危険を回避するサブロウタだが、この部署にてサブロウタの行動を非難する者は誰も居ない。 誰だって自分の身は可愛い物なのだから。 だが、神はハーリーを見捨てなかった。 「あ・・・・・マイト君マイト君っ!!」 「お?どうしたマイハニー」 「外見て外っ!」 「外?・・・・・・・おお、雪か」 「「「「えっ?」」」」 ハーリーは挟んで睨み合うルリとラピスによって、一触即発の状態だった部屋の空気が一変。 その部署に居る隊員全員が窓へ近づき外を見る。 「うわぁ・・・・・・これは積もりますね・・・・・・でも綺麗だなぁ」 「本当・・・・・でも積もりすぎると帰り辛くなるわね」 「まぁ寝る場所はあるけどな」 面々が思い思いの感想を述べていると、腕を組んで考え事をしていたユリカが、 「だったら此処でクリスマスパーティーやっちゃおうかなぁ・・・・・・・アキトも呼んで」 と言い出したからさぁ大変。 その瞬間ルリとラピスは目をキュピーンと光らせハーリーを探す。すると。 「じ、じゃあお疲れ様で〜す・・・・・・」 凄まじいほどに身の危険を感じた為、こっそり逃げようとする少年が1人。 しかし、そんな少年の思惑とは裏腹に・・・・・・ 「「待ちなさいハーリー(君)!!」」 「う、うわ!?」 ダッシュの鬼の異名を持つハーリーもビックリな瞬発力を見せるマシンチャイルド2名。 ハーリーも本家本元のハーリーダッシュを発動させ逃げようとするのだが。 「おーいユリカー、ミスマル指令が呼んで「わっ!アキトさん!?」・・・・ハーリー君何やってんの?」 「アキト(さん)ナイスっ!!」 「ま、まず・・・・・・「「捕まえたっ!!」」」 コウイチロウに呼び出しを食らったらしいアキトによって遮られてしまう(ちなみにアキトは現在軍の厨房係)。 かくして、勢ぞろいしたメンバーと(無謀にも)参加を表明した面々の元始まるクリスマスパーティー。 テンカワ家一同+ハーリーを除く全員は後にこう語る。 「あの時捕まったハーリーの顔は、澄み渡った海よりも青かった」と・・・・・・ そして現在。 「「・・・・・・・・っ!!(ゴゴゴゴゴッ!!)」」 「は、はわわわわ・・・・・・」 (((((・・・・・・・・(汗)))))) 最後に行われたビンゴゲームにて、急遽サブロウタによって用意された景品(ハーリー1日独占権)を巡って火花を散らす2人の乙女。 だが、ここまでの道のりは果てしなく遠い道のりであった(特にハーリーには)。 何せパーティーの間中、両隣に陣取った2人のプレッシャーに晒されっぱなしだったのだ。 「あの、ルリさんとラピス?今日ぐらい他の人としゃべ「「何か言いました(言った)?」」・・・イエナンデモアリマセン(汗)」 目が笑ってない笑顔を見せられ心の底からびびっているハーリー。 遠く離れた場所で、アキトとマイトがハンカチでホロリと流れ出る涙をぬぐっているが近づこうとはしていない。 自分にだって隣に恋人が居るしわざわざ死地に行く必要もない。 それが両者の嘘偽り無い心境だった。 「そ、それでは最後の番号発表です(汗)」 哀れにも発表役を任されてしまった若い隊員が、2人のプレッシャーに耐えながら番号の入った抽選機を回す。 ガラガラと音を立てて回る抽選機。そして栄光の景品を手にしたのは・・・・・・ 「あ、当たった(汗)」 テンカワ家の長であるテンカワ=アキトだった。 まるで吉本の新喜劇のようにひっくり返る面々と、糸が切れた人形の様に崩れ落ちる乙女2人。 「「「「「あ、アキトさん・・・・・(汗)」」」」」 「あ、あはははは・・・・・(汗)」 そこに居るメンバーのやっちゃったよこの人的な視線を受け、自身も一筋の汗を垂らすアキト。 だが・・・・・・・・・・ 「「ア〜キ〜ト〜(さ〜ん)」」 「ん?・・・・・・ヒィッ!?」 ユラリと立ち上がりアキトの持つビンゴカードを狙う2人。 それを察知したアキトは、 「ハーリー君パスッ!」 「ふぇ?」 何の迷いも無くハーリーにそれを投げてよこす。 ハーリーは降って来たブツを認識すると顔を真っ青にして顔を上げる、すると其処には。 「「は〜あ〜り〜い〜(く〜ん)」」 2匹の目を光らせた猛獣がいた。 ハーリーは捕まったら殺られるっ、いやむしろ犯られる!?と警戒ゲージをMAXまで上げ、逃走準備に入る。 「い、いやああああああああっ!?」 「「待て〜っ!!」」 驚異的なダッシュを見せて会場を後にする3人。 それを見届けたユリカは、 「そ、それじゃあもう時間も遅いですし、この辺でお開きと致しましょうっ!お疲れ様でした〜!!」 微妙な空気が漂い始めたパーティーを終わらせる事にした。 3人が戻ってきた後の事を考えると、実に懸命な判断である。 そして他の面々も・・・・・・ 「「「「お疲れ様でした〜!!」」」」 ユリカの考えを尊重しさっさと片付ける事にした。 一方、その頃ハーリー達は・・・・・・ 「「こら〜、待ちなさ〜いっ!!」」 「ひえ〜っ!?」 基地内での壮絶な鬼ごっこを繰り広げていた。 それをたまたま見ていた整備員は後にこう語る。 「ハーリーを追いかけるホシノ艦長とラピスちゃんはまるで餌を見つけた猛獣のようだった」と・・・・・・・・ なお、余談ではあるがその後3人は今は使われていない一部屋に厳重なロックをかけ一晩を明かした。 翌日、肌がツヤツヤして非常に機嫌の良い2人に対し、ハーリーはげっそりとしていた。 ハーリーはその時にアキトとマイト、それにジュンとサブロウタにこう語ったという。 「女性って、怖いですね」と・・・・・・・・・ それを聞いた男衆が、ホロリと涙を流したのは別のお話・・・・・・・・・・・・・・・・・ 後書き クリスマスSS終了〜!! 秀晃「またこのカップリングか・・・書きやすいからか?」 うむ、この3人はほんと書きやすい! 翠「でもやっぱり最後はスルんですね・・・・(////)」 華蓮「そして今回はハーリー君が受けなのね(汗)」 うん、ちょっと思う所あって変えてみた。 翠「こ、今年もあと僅かですが、来年もよろしくお願いしますね♪」 このSSを見てくださっている皆様、どうか2008年も宜しくお願い致します。じゃ、締めるぞ。せーの・・・・・ 「「「感想はBBSにてお願いします。では、良いお年を!!」」」